京都祇園観光案内

他所の花街のをどり

艶やかに咲いてた桜もいつの間にやら葉桜になってしもて、萌葱色した柳の新芽も緑濃ぅなって参りました。をどりも終盤を迎え、そろそろ疲労が溜まって来た頃どっしゃろか。
さて、今回もまたをどりにまつわるお話どす。芸妓さん舞妓ちゃんらもお客さんに連れられたり、またお姉さんに連れられて他所の花街のをどりを観に行くことがわりと多いんどす。もちろん、自分とこのをどりをお客さんに連れられて客席から観ることもあんのどす。
「○×さん、こんどいっぺん宮川町さん連れっとぉくれやすな、この妓も一緒に」
「そやな、そないいうたら□×ちゃんはまだ観たことなかったんやったかいな。ほな空いてる日ぃ調べて云うてんか」
「来週の水曜日、姉さんもうちも空いてます〜」
「何や□×ちゃん、えらい手回しがええんやな。さてははなから決めてたんかいな」
「えへへ、ばれましたぁ。ほんまはうちが観に行きたいてお姉さんに云うたんどすねん」
お姉さんはおっとりしてはるのに、このいもとの方はしっかりとしとります。
第55回京おどり「都風流花歳時記」全七景
宮川町さんのをどりは、毎年四月の第一土曜から第三日曜までの16日間くらい、※1団栗を下ったとこにある宮川町歌舞練場でやったはります。甲部さんの井上流の舞に対して、こちらでは現在若柳流の踊りで、静の井上流とはまた違うた艶やかな舞台どす。お時間のあるお方は観比べてみるのも面白いかて思いますえ。


会場に入るとここも結構な人の入りどす。ここでも□×ちゃん、知った顔を見つけては挨拶しに行って、しっかりと営業しとります。今年は上位入賞でけるやも知れまへんな。席を探してみたら、丁度うちらの席の後ろにご夫婦連れとおぼしき二人が座ってはります。で、舞妓ちゃんをその男性の前に座らせたんどす。
経験あるお方なら分るかて思いますけど、あの舞妓ちゃん、普段観てる分には綺麗でよろしおすけど、観劇のときに前に座られたら邪魔になってしょうおへん。背の低い妓でもあの髪型やと普通の男性位の高さになって、おまけに横幅もおすさかいに、殆ど舞台が見えしまへん。ましてや背の高い妓やったらなおさらどす。頭外せとも云われしまへんしねぇ。まぁ、そんときは我が身の不運と諦めて、舞妓ちゃんの襟足の後れ毛とか、ほくろが無いかとかをゆっくりと観察しといとぉくれやす(笑)
幕が開いてしばらくはおとなしゅう観とった□×ちゃん、連日のをどりの疲れからか、三景あたりからこっくりこっくりと舟漕いどります。で、最後の宮川音頭ではっと目覚めるところがまた要領がよろしおすなぁ。
「さて、何食べに行きましょか?久しぶりに※2蛸長さんでもどうどす」
「あすこは6時きっかりやないと店開けよらへんさかいになぁ」
「ほな、※3開陽亭さんにしまひょ〜、うちミニステーキにオムライスでよろしおすしぃ」
何事にも手回しのええ□×ちゃんどす。
※1 団栗  四条大橋から一つ下(南)にある橋が団栗橋
       そこから松原通あたりまでの東岸が宮川町の
       テリトリー
※2 蛸長  川端通団栗の北角にある老舗のおでん屋さん、
       その名の通り蛸が名物。
※3 開陽亭 花見小路から一筋西の西花見通の中ほどにあ
       る洋食屋さん、芸・舞妓さんご用達のお店

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