京都祇園観光案内

舞妓とパソコン

長いような短いようなをどりも済んで、山々は綺麗な早緑色に染まっとります。休みで帰郷した仕込みちゃんの何人かは戻って来まへんどしたけど、まだぎょうさんの仕込みちゃんが残っとります。このまま行ったら来年はまたご祝儀がたんといることどすなぁ。全員店出ししたら、黒紋付きが足らへんちゅうて心配してはるおかんも。いえ、店出しはばらばらでええんどすけど、全員が揃うて着る紋日のときが。
最近はパソコンとインターネットのおかげで、銀行まで行かんでも振込がでけたり、全国の名産品が通販で手に入ったりとほんま便利になってまいりました。あとは、パソコンから現金が出て来たら云うことおへんのやけど(笑)


屋形も芸・舞妓ちゃんらの※1お花帳をパソコンで管理したら便利やて思うんどすけどねぇ。これやったら一年先の何月何日に空いてる妓は、ちゅうのもすぐに分かりますやろし(勿論、こまめに入力しとく必要はおすけど)誰ぞソフト作ってみまへんか(笑)で、その日の行動管理は舞妓ちゃんらにはぽっちりか簪に発信器取り付けといてたら、今どこにいるかはすぐにわかりますし。けど、これでは味気おへんか。
「おかん、○△ちゃん呼んでぇな」
「ほなちょっと待っとぉくれやっしゃ。え〜っとあの妓は※2組合の5○○やったかいな」
「あ、すんまへん○○どすけど。今、□□さんが○△さんこれからどうどすやろ、てたんねたはりますのやけど」
「えらいすんまへんなぁ、○△さん今日は東京どすわ」
すべてのお茶屋さん、※3電話聞きのお家に端末備えて繋げたら、こんな無駄なことはせんでも済みますのに。
芸・舞妓さんの中にもパソコン持ってはる方が増えてまいりました。自前の芸妓はんやったら、誰に遠慮することもおへんし堂々と使えますけど、屋形にいてる舞妓ちゃんらは中々そうは行かしまへん。
屋形によっては携帯・パソコン禁止ちゅうとこもおすし、反対に専用の光ケーブル引いて貰うてる舞妓ちゃんもいたはるそうな。まぁ、大抵はお母はんに隠れてノートタイプでAirHか何ぞで繋げてはんのどっしゃろけど。
「このノートパソコンやったら畳んで、本のあいさに入れといたら、うっとこのお母はん絶対に気ぃ付かはらしまへん」
「うちは布団の下にいれてますねん。けど、この前それをすっかり忘れて上から座ってしもたんどす。幸い無事どしたけど」
超アナログな世界とハイテク機器、一見アンバランスな組み合わせどすけど、不思議と妙に溶け込んでるのんは、やっぱしこの街の持つ雰囲気のせいなんどっしゃろか。
月々の料金も掛るやろに、結構小金持ってはりますな舞妓ちゃん。
「ポイントカード入れさして貰うてよろしおすか」
タクシー降りしなに○△ちゃんがたんねとります。
「ああ、かまへんけど。熊のぬいぐるみでも貰うんかいな」
「いえ、そんなもん欲しいことおへん、商品券に換えますねん」
中々経済観念もしっかりしたはります。離れたとこでの宴会やと往復タクシーどっさかいに、結構貯まるんやそうどす。しっかりと貯めてね〜。
※1 お花帳  屋形が自分とこに所属する芸・舞妓のスケジュー
       ルを管理する帳面のこと。お客から予約が入ると
       ここに記入しておく。
※2 組合   組合電話のこと。祗園街には会員だけに繋がる
        ローカルネットワークな電話網がある。
※3 電話聞きの家 自前になった芸妓さんらへの注文を聞いて
          それを本人に連絡してくれるところ。

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