京都祇園観光案内

団扇

久しぶりに宿坊(自分の行きつけのお茶屋はんのこと)へ顔を出したら、「○×はん、ぎょうさん来てまっせ」ちゅうておかんが団扇を一抱えほど持って来はりました。毎年、芸・舞妓はんらが贔屓筋やお茶屋はん、自分の行きつけのお店なんかに配らはる名入りの団扇どす。毎年おんなじもんが配られて来るのんどすけど、かと云うて、古いのん捨てるのもなんや悪うて…そうこうしてるうちに家中団扇だらけになってしまうんどす。
誰か、欲しいて云わはる人には差し上げてるのんどすけど、それでも一年は持ってんと、もし途中で辞めはったら来年はそのお姉さんのは手に入りまへんさかい。あと、妓籍を去らはったお姉さん方のは大事に取ったありますえ。また、贔屓のお姉さん方のんを集めて、屏風に表装して貰うたりしとります。30年程経ったら値打ちが出てきますやろ。もしうちが生きとったら(笑)
この団扇、祗園の中ではようお店に飾ったぁんのを見かけます。そのお店が花街関係者のお店やったら間違いはおへんのどすけど、あんまり詳しゅうないとこやと、何でもかんでも順番も考えんと飾ったぁるのをたまに見かけることがおます。勿論飾るときも年功序列どす。上の人が上に来なあきまへん。舞妓ちゃんの下に芸妓はんのが飾ったぁったりしてるとこ、本人が見つけたりしたらきっと来年そのお姉さんからは届きまへんやろなぁ(笑)
出たての舞妓ちゃんで、大体100〜150本、大きなお姉さん方で大体2〜300本ちゅうとこどっしゃろか。自前のお姉さん方は勿論自分で払わんなりまへんさかい、結構な出費になるんどすて。メーカーは、4、5軒おまして、それぞれお姉さん方は自分の気に入ったとこでこさえたはります。形はどこも一緒なんどすけど、字体や字の色合いが微妙に違うとります。「やっぱり、□○はんのんがええな、△×はんのは色に品がおへん」「いや△×はんのが艶やかででええわぁ。□○はんとこのんは色がなんやじじむそおすえ。」と、まあ自分のんが一番ええて誰もが思うてはるのんどすけど…
舞妓ちゃんやら年明けてへん(年季奉公が終わってない)芸妓はんやらは、屋形から支給されるんで、みなおんなじ屋形の妓はおんなじとこで作ったもんを配ったはります。白地に朱で表には自前はんは自分の紋を、屋形にいてはる妓は屋形の紋、ほんで裏には名前が入るんどす。これも自前はんは、自分の本姓を右方に小そうに、真ん中に大きゅう妓名を書くのんどす。屋形にいてはる妓は、本姓のところに屋形名が入るんどす。
最近、四条通の土産もん屋はんなんかでも売ってるとこがおますけど、これは販売用のもんどして本物とはちょっと違うとります。先ほどの本姓・屋形名が入るところが「祗をん」となってんのどす。けど知らん人に見せても分からしまへんやろし、「これ、○×ちゃんから貰うてきたん」ちゅうて見せびらかすにはええ京土産とちゃいますやろか?あと、自分の名前で作って貰うこともでけますえ、勿論一本からでもOKどす。京へお越しの折りには探してみとぉくれやす。

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